Help Scoutとは?共有受信箱の機能・料金と履歴出力の違い
Help Scoutの主な用途
Help Scoutは、Help Scout PBCが提供する問い合わせ管理サービスです。複数人で受信箱を共有し、相談ごとの担当者と対応状況を管理します。メールに加えてチャットやナレッジベースを組み合わせ、受付から回答までをチームで扱えます。
問い合わせを個人へ転送する方法では、不在時に回答履歴を探す作業が発生します。共有受信箱では、相談を引き継ぐ担当者が同じ履歴を参照できます。窓口単位で受信箱を分ける構成は、製品別・部署別の対応にも使えます。
問い合わせ対応で使う機能
受信箱と担当者を分けて管理する
メールなどのチャネルを受信箱へ接続し、担当者を割り当てて対応します。接続の追加・管理はオーナーまたは管理者が行います。メール以外のチャネルには有料プランの条件があるため、受け付ける窓口と契約機能を対応させます。
定型回答と振り分けを整える
保存した返信文やタグ、ワークフローを使い、繰り返す案内と処理を整理できます。Plusでは高度なワークフローや、担当者へ順番に割り当てる機能が加わります。個々の返信を速くする作業と、担当者を決める作業を分けて設計できる点が特徴です。
チャットとナレッジを組み合わせる
ライブチャットとナレッジベースを用意し、記事を読む窓口と担当者へ相談する窓口を組み合わせられます。記事に載せる共通案内と、注文ごとの事情を扱う問い合わせを分けると、更新する資料と担当者の役割が明確になります。
料金プランとAIの課金
公式料金ページの年払い表示は次のとおりです(2026年10月23日時点)。米ドル建ての1ユーザーあたり月額換算で、月払いの料金とは異なります。
| プラン | 1人あたりの月額換算 | 主な機能の例 |
|---|---|---|
| Standard | US$25 | 共有受信箱、定型回答、基本的なワークフロー |
| Plus | US$45 | 高度なワークフロー、チーム、順番での担当割り当て |
| Pro | US$75 | 高度な振り分け、SSO・SAMLによる認証 |
AI対応の追加機能「Envoy」は、担当者ライセンスとは別に、解決1件あたりUS$0.75の利用量課金です。担当者の人数とAIの解決件数では費用の増え方が異なります。問い合わせ総数をそのままAIの課金件数に置き換えず、人が対応する範囲とAIに任せる範囲を分けて費用を見積もります。
受信箱の閲覧範囲と担当者の権限
オーナー、管理者、一般ユーザーなどの役割と、アクセスできる受信箱を設定します。アクセスを許可された受信箱では、その中の会話を閲覧できます。担当者の割り当てやタグによる整理だけで、会話の閲覧範囲を分離する仕組みではありません。
部署間で情報を分ける場合は、受信箱へのアクセスを単位に設計します。Plus・Proでは個別の操作権限も設定できます。顧客へ返信する担当者と、設定変更やデータ出力を行う管理者の役割を分ける運用に適しています。
Plus・ProのLight Userは、社内メモなどで協力するための役割です。顧客への返信や会話の管理はできません。他部署の専門担当者に助言を依頼する使い方と、顧客へ回答する担当者のライセンスを区別できます。
レポートと会話履歴の出力
レポートのCSV・Excel出力には、会話の本文が含まれません。件数や対応状況を分析する出力と、顧客とのやり取りを保管・移行する出力は別です。
会話や顧客のデータは、システム連携用のInbox APIを使う取得方法があります。顧客一覧のCSVを取り出しても、会話履歴の保存にはなりません。移行の対象は、顧客情報、会話本文、社内メモ、添付を分け、元の問い合わせとの対応関係を残します。
チャネルの接続を解除すると新しい会話の取り込みは止まりますが、削除しない限り既存の会話は残ります。受付の切り替えと履歴の削除を同時に行わず、残した会話と移行先の記録を照合できる期間を設ける進め方が適しています。
導入に向く業務
共有メールでの対応を中心に、チャットやナレッジも同じチームで運用したい業務が検討対象です。特に、窓口ごとの受信箱と担当者を整理し、不在時も会話を引き継ぎたい場合に使い方を具体化しやすい構成です。
選定では、他部署への確認が必要な問い合わせを一つ取り上げます。受付、担当決定、社内メモでの相談、顧客への返信までを通して使い、受信箱の閲覧範囲とLight Userの役割を業務に対応させます。他製品との比較は、窓口・権限・履歴の比較ガイドに整理しています。
